子どもが勉強をせず、成績が良くないためにいい学校に行けず、子どもが荒れてしまったり、将来やりたいことができない、といった未来は避けたいですよね。
もしかしたら親目線からすると、できるだけお金をかけることなく、塾をあまり使わず、国公立の学校に進学して欲しいと思っているかもしれません。
実は勉強嫌いの子どもであっても、いくつかのことを意識して声かけをすると、勉強に興味をもってもらえますよ。
ただし、声かけのタイミングや内容を間違えると、子どもの勉強のやる気をなくしてしまうこともあります。
この記事を最後まで読めば、いつもと違う子どもとの向き合い方ができて、子どもが意欲的に勉強するようになるきっかけの声かけができるようになりますよ。
本文を最後まで読んでいつもと違う子どもとの向き合い方を学び、「子どもが意欲的に勉強するようになる声かけとコツ」をマスターしましょう。
【結論】勉強しない人・嫌いな子どもは声かけ次第で変われる
子どもの居場所の代表的な場所の1つが学校。
学校は基本、勉強をするところです。
そのため、勉強ができれば快適な学校生活が送れるはずです。
勉強ができない方が良いという子どもはまずいないでしょう。
それなのに、子どもが勉強しない・嫌いであるのには理由があると思いませんか?
ただ理由は様々であり、子ども自身は分かっていないことが多いです。
周りの声かけで勉強のつまづいているところに気づいたり、気持ちが前向きになれば、子どもが自分から勉強するようになります。
声かけは、子どもをうまく勉強に向かうことができるように変えることができます。
勉強しない人・嫌いな子どもにかける言葉6選
| 小学生向け | 中学生向け |
|---|---|
| 算数と国語どっちにする? | 数学と国語どっちにする? |
| 漢字、綺麗にかけたね! ちゃんと考えた跡が残ってるね | 漢字、綺麗にかけたね! ちゃんと考えた跡が残ってるね |
| 間違いは成長できるところが1つ見つかったということだよ | 間違いは成長できるところが1つ見つかったということだよ |
| 勉強が終わったらフルーツ食べたら? | 勉強が終わったらフルーツ食べたら? |
| 計算競争やろう! 音読を交代でやってみない? | …もう勉強始めてるんだ |
【小・中共通】「算数と国語どっちにする?」
頭ごなしに「勉強しなさい」「今すぐやって」という命令の声かけをすると、子どもが反発してしまいますよね。
一方、「算数と国語どっちにする?」という声かけは、勉強するかしないかでなく、勉強する内容を子どもに選んでもらっています。
すると、子どもの中で「やらされている」から「自分で選んだ」に変わり、心理的抵抗がぐっと下がるのです。
これは、子どもに小さな選択をしてもらうことで自己決定感を満たし、「やらされている勉強」から「自分でする勉強」に切り替える声かけなのです。
具体的には以下のような声かけが考えられます。
| 小学生に小さな選択をしてもらう声かけ | 中学生に小さな選択をしてもらう声かけ |
|---|---|
| ・「算数と国語どっちにする?」 ・「一緒にやる?それとも1人でやる?」 小学生だと抽象的な話は難しいので、行動を思い浮かべやすい選択肢を示します。 | ・「今日は短めにやる?まとめてやる?」 ・「この問題集、何ページまでやる?」 中学生には細かく指示をせず、判断を尊重する形で選択肢を提示します。 |
子どもに選択肢を選んでもらう声かけは、勉強の主導権が子どもに行くので、勉強への心理的抵抗が下がり、自然と机に向かいやすくする声かけです。
【小・中共通】「漢字、綺麗にかけたね!」「ちゃんと考えた跡が残ってるね」
人は褒められると嬉しくなり、やる気が出ますよね。
「漢字、綺麗にかけたね!」ちゃんと考えた跡が残ってるね」というように、子どもを褒める声かけをすると子どもは勉強する気になります。
褒められると、自分のやっていることが認められたという承認欲求や自己肯定感が満たされるのです。
やる気が出て勉強に向かうことができます。
そして、褒められることで自信がつき、また次も勉強しようという積極的な行動につながるのです。
なお、褒める内容は「テストで100点を取った」などの結果ではなく、どのように勉強に取り組んだのか、といった過程を褒めるようにしましょう。
でも、子どもが勉強嫌いだと、「褒めることなんてない」と思ってしまうこともありますよね。
そんな時は少しでも子どもが何か行動していたら褒めてみてください。
例えば以下のようなことを褒めてみましょう。
| 小学生向け褒める声かけ | 中学生向け褒める声かけ |
|---|---|
| ・「漢字、綺麗にかけたね!」 ・「5分でも机に向かったの、すごい!」 ・「もう教科書開けたの?早いね!」 小学生には、行動・過程をその場で褒め、「気づいてたよ」「認めてるよ」と安心させます。感情も少しくらい大げさで大丈夫です。 | ・「ちゃんと考えた跡が残ってる」 ・「今日、自分で時間決めてやっているんだね」 ・「前よりノート、見やすくなってる」 中学生には「褒められたい気持ち」と「子ども扱いされたくない気持ち」が同時に存在しています。そのため、事実を拾ってさりげなく褒めましょう。 |
このように勉強の過程を褒められる声かけをされた子どもは、勉強に対して前向きな気持ちが持てるので、勉強をする気が出てきます。
【小・中共通】「間違いは成長できるところが見つかったということだよ」
「間違えたの?」、「どうして分からないの?」勉強嫌いな子どもを持つ親御さんほど、つい言いたくなってしまう言葉ですよね。
でも、このような注意する言葉を言われると、子どもはかえって勉強が嫌いになってしまう可能性があるのです。
子ども自身も自分で間違えたり分からないことに対して、残念だったり悔しいといった気持ちを持っています。
そこはもう子ども自身が感じていることなので、それで充分です。
親は子どもの気持ちに寄り添い、励ましたりフォローするプラスの声かけをしていきましょう。
そうすることで、子どもは勉強ができない自分はダメな自分であるという思い込みをしないですみます。
また、たとえ勉強に対して上手くいかなくても、自分のことが認められている安心感が生まれ、これがやる気につながっていくのです。
そして失敗しても挑戦する心を養うことができますよ。
例えば以下のようなプラスの声かけがあります。
| 注意する言葉 | 小学生向けプラスの声かけ | 中学生向けプラスの声かけ |
|---|---|---|
| 間違えたの? | ・「成長できるところが見つかったね!」 ・「一緒に考えてみようか」 | ・「ここ伸びるところだね」 ・「このタイプ、次は取れそうだね」 |
| 分からないの? | ・「分からないって言えて、えらいね!」 ・「どこから分からなくなったか一緒に見てみよう」 | ・「どこで止まった?」 ・「聞けるのは力だと思うよ」 |
小学生には「安心して取り組んで、大丈夫だよ」という気持ちを込めるのがポイントです。
中学生には自尊心を守り、感情を込めすぎず、他者からの視点で伝えるようにします。
つい注意したくなる場面こそ、子どもの気持ちに寄り添い、プラスの言葉で声かけをしましょう。
子どもの勉強に対する気持ちを前向きにするチャンスが眠っているのです。
【小・中共通】「勉強が終わったらフルーツ食べたら?」
人はいつ終わるか分からないものに取り組むより、終わりとその先の楽しみが見えていることのほうが取り組みやすいものです。
「勉強が終わったらフルーツ食べたら?」のように勉強後にちょっとした楽しみがあるという声かけは、ゴールが具体的になります。
そのため、勉強がだらだら続く苦行ではなく、短距離走のように先が見えるタスクになるのです。
毎回、勉強=怒られる・疲れる・嫌な時間という記憶だけが積み重なると勉強がどんどん嫌いになってしまいます。
一方で、「勉強が終わった後にちょっと嬉しいことがあった」という流れを経験すると、「勉強の後には、悪くない時間もある」という印象が残ります。
これは、ご褒美で子どもを勉強させるように釣るのではなく、勉強の記憶を悪いものにしないための声かけです。
なので、あくまで勉強の目的になってしまうようなご褒美や、ご褒美を毎回必ず準備することは避けましょう。
「今日は集中しにくそうだな」という時に、切り替えや休憩を示すイメージです。
具体的には以下のような声かけが考えられます。
| 小学生向け勉強の後に、ちょっとした楽しみがあるいう声かけの例 | 中学生向け勉強の後に、ちょっとした楽しみがあるいう声かけの例 |
|---|---|
| ・「ここまで終わったらフルーツ食べようか」 ・「10分頑張ったら、ちょっと休憩しよう」 小学生には勉強の終わりと楽しみを先に伝え、安心して勉強に取り組みやすくします。 | ・「終わったら何か甘いものでも食べたら?」 ・「後で気分転換の時間、取れたらいいね」 中学生には命令・提案しすぎず、選択肢を渡して決定は本人に委ねます。 |
勉強の後に小さな楽しみがある、という声かけは、勉強に向かう一歩を軽くすることができるのです。
【小学生】「計算競争やろう」「音読を交代でやってみない?」
「計算競争やろう」「音読を交代でやってみない?」など遊びに誘うように声をかけると、小学生は勉強に取り組みやすくなります。
小学生はまだ親と一緒に色々と楽しみたい年代です。
そのため、「勉強の意味」よりも「楽しさ」や「親との関わり」に強く心が動くのです。
勉強に誘う声かけは勉強を「しなければならないもの」から「一緒に活動するもの」に変える働きがあります。
子どもにとって、親と一緒に取り組めること自体が大きな支えになりますよ。
例えば以下のような声かけとコツがあります。
「計算競争やろう!」
ゲームのように白熱することもあるので、お父さんと一緒にやるのもおすすめ。
子どもが勝ったら、特別な花丸やイラストを書いてあげるのも良いですね。
「音読を交代でやってみない?」
机の前でなく、低学年ならソファなどで膝の上に子どもを乗せても良いですよ。
スキンシップもでき、読み聞かせに近い形で取り組めます。
子どもを勉強に誘う声かけは、勉強を「親との楽しい時間」に変えることで、子どもが自分から参加したくなる状態をつくる声かけなのです。
【中学生】「…もう勉強始めてるんだ」
中学生になると、「自分のことは自分で決めたい」と思う一方で、うまくいかないときは誰にも言わずに抱え込みやすい時期です。
だからこそ、親が正面から指示したり評価したりすると反発が起きやすく、勉強そのものが「親との戦い」になってしまいます。
そのため、指図や強制はせず、「見ているよ」とそっと伝える声かけが効果的なのです。
そして、つぶやくように言うと心の中の本音をつい表した形となり、押しつけがましさがなくなります。
つぶやくように言う声かけの具体例には以下のようなものがあります。
- 「…もう勉強始めてるんだ」
- 「…塾のあとでもちょっとやってるんだ」
行動を見つけて、事実だけつぶやきます。
評価(すごい/偉い)を薄めて、観察風に言います。
- 「…昨日できなかったのに、今日は戻れてる」
- 「…切り替え早いな」
継続や回復を静かに認める声かけです。
中学生はできない日があると自己嫌悪しがちなので、戻れたことを静かに認めます。
つぶやくように言う声かけは、必ずしも子どもからすぐに反応があるとは限りませんが、続けることで子どもの心に染み込む声かけです。
勉強のやる気をなくす声かけ
- 「勉強しなさい」
- 「そんなこともできないの?」「もう忘れたの?」
- 「〇〇ちゃんは毎日勉強しているみたいだよ」
子どもが勉強しないと、ついついこんな言葉が出てきてしまうことがあるかもしれません。
それぞれの理由は以下の通りです。
「勉強しなさい」
勉強をいつまでも始めない子どもを見ると、「強く言うしかない」、と思ってしまいますよね。
実は、子どもは自分で選んだ行動には前向きに取り組むということをご存じでしょうか?
一方で、押しつけられたことには反発してしまいます。
そのため、「勉強しなさい」と強要すると反発されて、勉強のやる気がなくなり勉強しなくなってしまうのです。
「勉強しなさい」という言葉を言われた子どもは以下のような反応をしてしまいます。
| 場面 | 親の発言の例 | 子どもの反応の例 |
|---|---|---|
| 日常の例① | 「いつまでテレビ見ているの!勉強しなさい!」 | 「今、テレビを消そうと思ってたのに!」 |
| 日常の例② | 「本当にちゃんと勉強してるの?全然進んでないじゃない!」 | 「(実は手は止まっていたのに)今から本気でやろうと思ってた!」 |
自分で選べるかたちにしてあげることが大切なのです。
「そんなこともできないの?」「もう忘れたの?」
「そんなこともできないの?」「もう忘れたの?」といった子どもをけなす声かけは、子どもの勉強そのものへの自信を奪ってしまうので注意が必要です。
子どもが同じ間違えを繰り返しているのを見ると、思わず言ってしまうかもしれません。
ちゃんとできるようになってほしい、という気持ちがあるからこそ出てしまう言葉ですよね。
けれども、子どもは否定されてしまうと、「自分はできない」「どうせ無理」という気持ちになってしまいます。
自信がない状態では、間違えに向き合って直しをしたり、新しい問題に挑戦する気持ちになることは難しいでしょう。
でもこの状況は、できなかったり間違えていても、「勉強に取り組む」ということができているからこそ発生していますよね。
以下のように自信を奪う言葉を取り組みを認める声かけにしてみましょう。
| 子どもの自信を奪う言葉の例 | 取り組みを認める声かけの例 |
|---|---|
| ・そんなこともできないの? ・もう忘れたの? 子どもは自分の心を守るため、開き直ったり、反発してしまいます。 | ・頑張ったんだね ・沢山考えたんだね まず取り組みを認めた声かけをして努力を受け止めます。 |
次こそは間違えないようにしたい、次はできるはず、と子どもが思うことができるように努力を受け止めるのです。
子どもが勉強するようになるためには、「自分にもできるかもしれない」という自信を持たせるような声かけが大事です。
「〇〇ちゃんは毎日勉強しているみたいだよ」
他の子のことを伝えて、刺激になったら良いと思うことがありますよね。
子どもに良い影響を受けてほしい、と願って言ってしまう言葉だと思います。
ところが、他の子と子どもを比べる声かけは、勉強を自分を成長させるものではなく、人と競うものだと子どもに思わせてしまいます。
他の子と比べる言葉は、子どもに以下のように思わせてしまうことがあります。
| 場面 | 子どもを比べる言葉の例 | 子どもの反応の例 |
|---|---|---|
| 日常の取り組みに対して | 〇〇ちゃんは毎日勉強しているみたいだよ。 | あんなに勉強するなんて自分には無理。どうせ自分は勉強できないし。 |
| 成績に対して | 〇〇ちゃんは塾のクラス、上がったんだってね。 | そんなに簡単にクラスなんて上がらないよ。 |
もし、他の子と比べたくなったときは、前の子どもと今の子どもを比べてみましょう。
きっと成長しているところが見つかるはずです。
成長を伝えることで、子どもは前向きに勉強に取り組めますよ。
子どもが勉強を嫌いになる理由
- 勉強する意味が分からない
- 勉強よりもやりたいことがある
- 勉強のレベルが適切でない
- 勉強のやり方がわからない
それぞれの原因について詳しく解説します。
勉強する意味が分からない
子どもはまだ大人になったことがないので、今のうちに勉強しておくことが将来役に立つということを実感する機会があまりありません。
そのため、理由がはっきりしないことのために努力するよりも、すぐに成果が想像できるものに注力したほうが良いと考えてしまいます。
よって、意味も分からず勉強することは嫌だと考え、勉強が嫌いになってしまうことがあるのです。
たとえば、小中学生の勉強と取り組みに対して「どのように成果が実感できるか」を比較すると、このようにまとめられます。
| 小学生・中学生の 勉強以外の取り組みと成果の例 | 小学生・中学生の 勉強の成果と例 |
|---|---|
| ・スポーツの練習→上手くなって試合で勝てる ・ゲームをやりこむ→上達し友達に褒められる | ・植木算の勉強→植木算を使うことは子どもの生活上ではあまりない ・漢字の勉強→スマートフォンなどに入力することが多く活かしづらい |
小中学生の勉強として習うことは実生活ですぐに活かすことが難しいので、目的を見出すことができず勉強が嫌いになりやすいのです。
勉強よりもやりたいことがある
勉強の他にも子どもは好奇心旺盛なので、勉強の他にもやりたいことがいろいろありますよね。
実は「やりたいことをやる」が、子どもの幸福度や自己決定感・自己肯定感アップにつながることをご存じでしょうか。
自己決定感とは
自分の行動を自分で決定することによって幸福度や「やる気」が得られる感情
自己肯定感とは
ありのままの自分を受け入れ、その自分を肯定的にとらえる感情
つまり、「やりたいこと」があるのに「勉強させられる」となると、子どもの幸福感が満たされなくなってしまいます。
そのため、「勉強=自分の幸福を邪魔するもの」と捉えて、勉強が嫌いになってしまうのです。
たとえば、よくある例だとこのようなことが挙げられます。
| どうしても勉強しないといけない時の行動例 | 行動した後の気持ちの例 |
|---|---|
| ゲームをする | ゲームが進むと達成感が得られる |
| ゲームをせずに勉強をする | 達成感が得られず義務感だけを負う |
勉強を通じて達成感を感じられたら良いのですが、子どもにとって「勉強が楽しい」と感じることは難しいですよね。
そのため、「やりたいことを妨げるもの」として敵対することで、勉強が嫌いになってしまうのです。
勉強のレベルが適切でない
自分のレベルより少し難しいものに挑戦して、やりがいを感じたことはありませんか?
勉強も同じなのです。
一生懸命考えて問題に正解できれば、達成感が味わえますし、知識が定着します。
あと少しのところで間違えた問題も、間違え直しをすることで理解が深まることでしょう。
しかし、あまりに難しいと勉強が苦しいだけのものになってしまいます。
たとえば、勉強のレベルが適切な場合と適切でない場合について以下のような例が挙げられます。
| 勉強のレベルが適切でない例 | 勉強のレベルが適切な例 |
|---|---|
| ・歴史の流れが理解できていないのに、記述問題に取り組む ・掛け算のひっ算をマスターしていないのに、円周率を使った問題を解く | ・漢字問題がある程度正解できる学年の文章題に取り組む ・九九がほぼ言える状態で割り算の問題を解く |
子どもが勉強嫌いにならないようにするためには、レベルが大切であることがイメージできたでしょうか。
子どもの勉強が全く進んでいないようなら、勉強のレベルは合っているのか聞いてみましょう。
勉強のやり方がわからない
手順がわからないものはどうやって良いか分からず嫌になってしまうことはありませんか?
例えば家具の組み立ては説明書がないと上手く組み立てられませんよね。
勉強に説明書はありませんが、身につくやり方はあります。
これがわからないまま勉強してしまうと、せっかく勉強しても「自分はやってもできない」「勉強は苦手だ」と思ってしまい、勉強が嫌いになってしまうのです。
例えば、このような場合が考えられます。
| 勉強のやり方がわからない例 | 原因として考えられること |
|---|---|
| 漢字の練習はしているのに覚えられない | ただ写しており、とめはねや読み方などを注意していない |
| 教科書を理解せずいきなり宿題をする | 単元を理解していないからできない |
子どもの能力や努力の問題で勉強ができない訳ではありません。
勉強のやり方が分からないために勉強が嫌いになってしまうことがあるのです。
子どもが勉強を好きになる方法
- 子どもを信じて見守っていることを伝える
- 「見える化」する
- 子ども自身の成長を伝える
それぞれ説明していきますね。
子どもを信じて見守っていることを伝える
「間違えるかも」「しかられるかも」勉強が嫌いな子どもはこんな不安を抱えています。
でも、見守られていることが分かった子どもは「失敗しても大丈夫」「結果でなく存在を認められている」と感じます。
そして、心理的安心感が生まれ、やる気が生まれます。
子どもは評価される以上に、信じてもらいたいという気持ちが大きいのです。
例えば、このような声かけがあります。
- 「困ったら呼んでね」
- 「結果より、どう考えたかを大事にしてるよ」
評価でなく信頼を伝える声かけです。
子どもに信じて見守っていることを伝えることは、子どもに自信を与え、やる気を出す土台になるのです。
「見える化」する
子どもの勉強を目に見える(=見える化)ようにすると、やる気が出て勉強に取り組みやすくなります。
「勉強の見える化」とは、出来たらチェックを入れたりシールを貼る、スケジュールを立てるなどが挙げられます。
このように「終わりが見える」ようにすると、脳が行動を始めやすくなります。
すると、勉強するハードルが下がり達成感を得られます。
達成感が積み重なると勉強は楽しいものとなり、「勉強が好き」という感覚に近くなるのです。
実は、勉強の見える化(スケジュールを立てる)は厚生労働省のアンケートでも有効的と言われており、このような効果があったと報告されています。
学習支援では、1週間のスケジュールを立てることで学習習慣が身につく児童生徒が増えた。
厚生労働省『子どもの学習・生活支援事業に関するアンケート調査』
「見える化」するには具体的には以下のような方法があります。
| 小学校低学年 | 小学校高学年以上 |
|---|---|
| ・「今日はこのドリル1ページやろう」と声かけをする ・音読ができた日はシールを貼る ・プリントの提出箱を作る | ・スケジュールを作る(親が立ててもOK) ・やった問題にチェックを入れる ・勉強管理アプリを使う |
勉強を見える化すると、終わりや進みが分かり、「できた!」が残ります。
その安心が、子どものやる気を育てていくのです。
子ども自身の成長を伝える
勉強ができない子どもを見ていると、他の子どもとつい比べたくなったり、気になってしまうことがあるかもしれません。
そんな時は、前の子どもと今の子どもを比べてみましょう。
一見、上手くできなくて伸び悩んでいるようでも、成長しているところが見つかるはずです。
勉強が苦手な子ほど、「自分は出来ない」とできないところばかりに目が行ってしまい、できるようになったことを見逃しがちです。
子どもに成長していることを伝えると、見守られているという安心感と共に、自己肯定感が満たされ自信がつきます。
人は「自分が前に進んでいる」と感じられたときにやる気が湧くと言われています。
子どもに成長を伝えることは、「あなたはちゃんと伸びているよ」と証明してあげることなのです。
そして、成長が実感できると、もっとやりたくなりますよね。
このサイクルに入ることができれば、勉強嫌い克服への道が見えてきます。
具体的にはこのような声かけがありますよ。
- 「昨日より計算ミス1問減ったね!」
- 「タイマーを使って勉強できるようになったんだ」
- (昔のテストやノートを見て)「ここはもうできるようになったね」
子どもの成長を伝えることは、声かけをかける側としても嬉しいことです。
笑顔で伝えることで、子どもの笑顔を増やしながら自分から勉強に向かうきっかけを作っていくことができます。
よくある質問
Q.ついついカッとなって怒ってしまいます
Q.できないことばかりが気になります
それぞれ詳しく説明していきますね。
ついついカッとなって怒ってしまいます
- Qついついカッとなって怒ってしまいます
- A
つい怒ってしまうことは、子どもが勉強そのものに反発しやすくなってしまいます。
だからこそ、怒りをそのままぶつけるのではなく、伝え方を少し整えてみましょう。
とは言っても、何度言ってもやらない姿を見ると、イライラしてしまいますよね。
「どうしてやらないの?」と声を荒げたくなる気持ちは、とても自然なものです。
怒られると、子どもの心はまず自分の心を守ることをまずやろうとします。
子どもが心のどこかで「勉強した方が良い」と分かっていたとしても、親の怒りを目の当たりにすると、怒りに抵抗する気持ちが強くなってしまうのです。
では、どうすればよいのでしょうか。
怒りそうになったら、まず一呼吸。
優しい落ち着いた口調を意識して、こんな言い方にしてはどうでしょう。ついつい怒りたくなってしまった時の声かけの例
× 「いい加減にしなさい!」
〇 「今、どうしてやりたくないのかな?」
×「何回言わせるの?」
〇「どうしたら動けるかな?一緒に考えよう」少し言い方を変えると、子どもは「責められている」のではなく、「わかろうとしてる」と受け取り方が変わります。
怒りたくなる気持ちをゼロにするのは難しいことです。
でも、その感情にワンクッション置くと、言葉を変えられます。
すると、子どもの方も少し心を通わせてくれるようになってきますよ。
この小さな言い方の違いが親子の空気を少しずつ変えていくのです。
できないことばかりが気になります
- Qできないことばかりが気になります
- A
できないことが気になるのは、それだけ心配しているからです。
でも、できていることに目を向けるようにすると、気持ちがだいぶ変わりますよ。
成績が振るわなかったり、周りの子と比べてしまったりすると、できないところばかりが気になってしまうのは当然です。
できないところが気になると、どうしてもそこが目についてしまうものです。
人間は不安なものほど強く意識してしまいます。
ところが、できないところばかり意識されている、ということは子どもに「足りない自分」を感じさせやすくなってしまいます。
そんなときは、できている部分を「先に」意識して伝えてみましょう。できている部分を「先に」伝える例
× 「また間違えてるよ」
〇 「ここまでは合ってるね」× 「なんでできないの?」
〇 「前より考える時間が短くなったね」できないことが気になったとしても、できていることをまず言うと、子どもの受け取り方は変わります。
できないところが気になるのは、愛情の裏返しです。
だからこそ、できているところに目を向けると、親の表情もやわらぎます。
その空気が、子どもの安心につながっていきます。
まとめ
勉強しない子どもを見ていると、イライラしたりついついキツイ言葉が出てしまうことがあるかもしれません。
このままで大丈夫なのだろうか、と心配になりますよね。
けれども、勉強へのやる気は、指示や説得だけではなかなか育たないのです。
子どもは「自分は見てもらえている」「受け入れてもらえている」と感じたときに安心し、その安心感が自己肯定感となり、やがて自分から動く力につながっていきます。
今回ご紹介した声かけは、どれも特別なテクニックではありません。
イライラしたとき、どうしたら良いか分からなくなった時、一呼吸して心を整理するためのヒントです。
「これならできそう!」と思ったものから、まず一つ、優しい口調で試してみてください。
声かけという水やりが、子どもの心に沁み込み「やってみようかな」という前向きな行動の芽ぶきにつながりますよ。

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